教育の責任

僕は今自動車教習所に通っていて、2日後には仮免試験が控えている。

何で検定料が入校時に支払ったものとは別にかかるのか、しかも何であんな高いのか(約15000円)などなど、憤りは絶えない。

しかし、それ以上に直面し、困っていることがある。

 

クランクへの進入方法だ。

 

僕が通っている教習所では(もしかしたら教習所のコースは全国共通かもしれないが、よく知らない)、ホームストレートにクランクへの進入口がある。

外周を回っていてホームストレートに入ってくると、右手に

1、S字カーブの出口

2、右折路線の設けられたT字路

3、クランク入口

の順に、車が通る道が見えてくる。

それぞれの道の間は短く、それゆえにどこでウインカーを点滅させるか、中央線に車を寄せていくかということが重要だ。

ウインカーは寄せる3秒前に出せば良いので、とりわけ問題はない。

迷っているのは、車を寄せるタイミングだ。

 

ある教官は(教官Aとする)

「まずT字路の直進路線に入り減速、交差点を通過する直前、直進路線が途切れたら、交差点の真ん中にある目標を目指して右に寄せていったらいいよ。早めがいいんだよ」

と言う。

 

しかしある教官は(教官Bとする)

「交差点をしっかり通過してから右に寄せる。早いと右折車に迷惑がかかるからね」

と言う。

 

僕はもともと教官Bと同じ考えを持っていた。

だけどそれだと(僕の運転技術では)遅すぎる、せわしなくなってしまうということなのか、教官Aに早めにハンドルを切るように言われたのだ。

そして教官Aに言われたやり方でやるようにやるようになった。このやり方で、前者の教官を満足させることはできたので、それなりにできていたのだと思う。

 

ところが昨日、教官Bに上記のように言われてしまったのだ。

もちろん、前に言われてその時できていたことができなくなってしまったという可能性はある。幾ら何でも早すぎるという具合に。

だが、教官Bは、「交差点の目標めがけてハンドルを切るのは早いよ」と言うのだ。

つまり、僕の運転技術のせいではなく、教官Aが教えていることを否定しているのだ。

 

車の安全な運転というものには、明確な正解があると思う。正解がなくてはあのような形での試験は行えないだろう。

ところが今、僕はどちらが正解なのかわからずにいる。

さすがにその迷いによって試験に落ちることはないとは思うが、とはいえこちらは高い検定料を払って試験を受けるのだし、しっかりと「何が正解なのか」ということは統一してほしい。試験だけではなくこれから車に乗るときにも関わってくることだ。

正解が用意されるべき問いには、正解を用意してから教えることが、責任ではなかろうか。

仮定と批判の連続である研究とは違うのだから。

 

僕は将来モンペにでもなるのだろうかという一抹の不安が出てきた。