ガンバ大阪新スタジアム無事完成予定

<サッカー>ガ大阪新スタジアム事業費140億8000万円 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 

これについて書きたくなったからこのブログを作った。

僕はこのニュースが心底嬉しい。

 

ガンバの元のホームスタジアム、万博記念競技場。

これはまあ酷いスタジアムだった。

 

初めて行ったのは、小学校4年か5年生の時だった。

スタジアムに入る前に「えっ……」となり、コンコースで唖然とし、スタンドに入り絶望したのを、きっと衝撃的すぎたのだろう、鮮明に覚えている。

座席が「総合競技場と一緒」というオチまで付けてくれた。さすが大阪である。

※総合競技場とは、稲城市総合競技場のこと。小学生がサッカーの市民大会で使うようなスタジアムだ。

 

当時サッカー少年だった僕は、するのはもちろんだが、それよりも観るほうが好きだった。プロ選手の巧みなプレーや練り上げられた戦術に魅力を感じていた。

それだけではない。スタジアムの雰囲気、応援団の熱気、ゴールが決まった時の一体感……。サッカーを取り巻く、何もかもが好きだったのだ。

 

ヴェルディのお膝元、稲城市に住んでいたこともあり、いつも観に行くのはヴェルディの試合だった。だがすでに弱小クラブ(は言い過ぎかもしれないが)となってしまっていたこともあり、少し退屈で、少し飽きていた。

だから、母の実家がある大阪に行った時に

「ガンバの試合のチケットあるぞ、行くか?」

とおじさんに言われた時は、飛び跳ねるように嬉しかったのだ。

 

それゆえに、スタジアムに入った時の絶望はなかなかのものだった。

久々に強豪チームの試合を見れる!とウキウキで行ったのに、まさかスタジアムでげんなりさせられるとは思わなかったのだ。

後にも先にも、あんな思いをしたのはこのスタジアムだけだ。

(野津田もかなり酷かったが、下部リーグのスタジアムだし、さらに言えば僕が小学生のころに試合をしていた場所でもあるから、目を瞑った)

 

そんな酷い思い出が残ったスタジアムから、ついに立派なサッカー専用スタジアムになることが決まったのだ。嬉しくないはずがなく、小踊りする程度に喜んだ。

 

しかし、万博競技場が教えてくれたこともあった。

サッカーをあまり知らない友人に「連れて行って欲しい」と頼まれた時に、必ず専用スタジアムでの試合をチョイスしている。万博競技場の酷さから、まずは会場の雰囲気や環境が、サッカーを観るのにふさわしいものかどうかが重要であるということを学んだのである。

もちろん、まったく楽しめなくなるというわけではない。でも「宇佐美ってすげえんだな!見てみたいな」と意気揚々とチケットを買ってきた新規のお客さんが、宇佐美のプレーを観る(というか試合が始まる)前にげんなりするというのは、とても悲しいものがある。

 

僕は、スタジアムの「空気感」、つまりサッカーを「楽しめる、楽しみたい空気」ができやすいということこそが、専用スタジアムの良さなのだと考えている。新しくサッカーを見に来た人が没入しやすい環境を整えることが、何よりも大事だと思う。

そのような環境が、大阪の新スタジアムではできるのではないかと期待しているのだ。それも、日本のどのスタジアムよりも良いレベルで、だ。

つまり、従来の万博競技場の数倍、数十倍、数百倍のめり込みやすい場所に仕上がるだろうと、ワクワクしている。

 

新スタジアムが完成したら、ぜひ見に行ってみたいと思う。

残念ながら僕には「大阪までサッカーに連れてって」と言ってくる突飛な友人はいない。

だが幼い頃のものでも、苦い思い出は上書きするに越したことはないだろう。

10年前の自分のためにも、ガンバのサッカーを目一杯楽しみたいのである。